神奈川県本厚木駅前の
都市型保育園

KIDS SMILE LABO

都市型保育園 KIDS SMILE LABO

©KIDS SMILE LABO 2025

KIDS SMILE LABO JOURNAL

夏祭りが残したもの

 保育園という場所には、たいてい「園行事」と呼ばれるものがある。
KIDS SMILE LABOにもいくつかの行事があり、そのひとつが「夏祭り」だ。

ひと月以上前から子どもたちが積み重ねてきた取り組みが、この日ひとつの形となった。ただ作業としてこなすのではなく、誰かに言われたからやるのでもない。子どもたち一人ひとりの「こうしてみたい」という思いが重なり合い、時間をかけて育まれてきたものだった。

「なんで夏祭りは今日だけなの?」
そうつぶやいた子がいた。

その言葉は、子どもたちがどれほど心を寄せ、夢中になって取り組んでいたかを物語っていた。いつまでも続けたいと思えるほど気持ちが向いていたのだと思うと、すべての想いに応えきれないことへの申し訳なさを覚える一方で、その一言が、この時間がただの“行事”ではなかったことを確かに示してくれているようで、心が満たされた。

行事ひとつをとっても、「子どものために」と思っていることが、実は大人の都合であることも少なくない。
誰のためなのか。子どもたちは、自分たちの姿を通して、私たち保育者や関わる大人たちにその問いを投げかけ、振り返るきっかけを与えてくれているのだ。

▶ジャーナル8月号

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